ゲイリー・金ドール ビル・ゲイツになれなかった男

 家庭用のコンピュータの歴史は1971年、インテルが世界初のマイクロプロセッサ「4004」を開発したことに始まります。当時の一般的なコンピュータは冷蔵庫くらいの大きさで、安くても1万ドルで、現代の日本円にして1000万円くらいです。マイクロプロセッサを使ったコンピュータは「マイクロコンピュータ(マイコン)」と呼ばれ、一般の人にも買える価格になりました。最初のマイコンは組み立て式で、それなりに知識も必要でしたが、最新のテクノロジーにひかれた人々が趣味としてプログラミングを始めていました。そんなマイコンにいち早く携わり、初めてのマイコン用OS「CP/M(シーピーエム)」を開発したのが「ゲイリー・キルドール」です。CP/M は、1970年代の8ビットコンピュータのOSとして広く普及しました。しかし、1980年代の覇権 OSはマイクロソフトの「MS-DOS」であったことが良く知られています。この間に一体なにがあったのでしょう?

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